ご挨拶
世界三大織物である大島紬
無名の匠たちが南国の風土を織り上げる
鹿児島の誇り高き伝統工芸品を世界へ、未来へ
代表取締役社長
トン、ピシャ、タン。窪田織物には今日も機織りの音が小気味良く響きます。
大島紬の原料である生糸は生きている糸と書く通り、季節や湿度によって調子が変化する自然の産物。
織工は微妙な違いを感じ取り、ひと織りしては針先で微調整。またひと織りしてはと、糸の機嫌をとりながら丹念に織り上げます。
「私達の手に届くまでに色々な人の手間がかかっているからね、綺麗に仕上げんとね」と職人の眼差し。自分の織った反物は見分けがつくそうです。
1300年の歴史を誇る大島紬は、連綿と受け継がれた匠の技術と、鹿児島の風土の結晶です。
窪田織物は創業昭和52年(1977年)。
故郷である奄美に貢献したいと兄と二人三脚で歩んで参りました。
それまで兄は大阪の大島紬専門問屋、私は京都の総合呉服問屋で修行。大阪商人に商いを学び、近江商人の三方よしを座右の銘に皆が笑顔になり、さらに自然環境を大切にしたものづくりに徹してきました。企画・技術開発・製造・販売・サービスを一貫することで、お客様からのご要望に忠実に応え信頼と実績を築いて来られたかと自負しております。
また古き良き伝統を大切にしながら、革新にも挑戦。南国の風土を活かした素材による独自の植物染めはその一つです。屋久杉染め、紫いも染め、さねん染めなどの彩りは、従来の泥染大島、白大島の世界に新たなバリエーションを投じました。
平成20年(2008年)には製造方法の特許を出願。24算(よみ)15マルキという、緻密な窪田織物にしかないオリジナルの大島紬です。
織り上がりの密度が一般の反物の倍以上と手間がかかる上、熟練の技術が必要。計画発表から5年の歳月を費やしました。平成23年(2011年)にはさらに緻密な世界最小絣32算18マルキ「無価優粋大島紬」を開発。
大島紬を用いたベビーグッズや有名鞄ブランドとのコラボレーションなど着物以外の装飾品の製造にも挑戦しています。こうした新風を取り入れる姿勢は、大島紬新作コンテストでの内閣総理大臣賞受賞にも繋がりました。
大島紬は二度織るといわれるように、大きく分けて60もの複雑で手間のかかる工程を経て完成します。当社では製造を5つの部門に分けていますが、1つの部門だけで他の産地のものづくりぐらい仕事をしているといわれるほどです。
今後はこれまで培った大島紬づくりの技術を活かし、和・洋・インテリアなど幅広い分野での新たな商品開発に取り組んでいく所存です。
2021年「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」は世界自然遺産登録が正式に決定しました。豊かな自然に育まれた素晴らしい伝統工芸品の良さを、多くの方に親しんでもらい、未来に繋ぎたい。
トン、ピシャ、タン。100年先も大島紬の鼓動が響いていますように。これからも研鑽を重ね一層精進して参ります。
会社概要
Kubota Orimono Co.,Ltd.
鹿児島県鹿児島市東開町13-12
- 鹿児島の伝統文化の着物をもっと美しく
- お客様の満足度に挑戦する
- 社員の幸福に貢献する
- (有)車輪梅工房
- ㈲地域物産
- 協同組合シルク鹿児島
- いい着物㈱
- 大迫織物株式会社
- 株式会社奄美世
- 鹿児島県本場大島紬協同組合
沿革
受賞歴
染色・絣加工・図案技術協議会 各部門入賞
全日本きもの振興協会会長賞受賞
東京織物卸商業組合理事長賞受賞
京都織物卸商業組合理事長賞、
本場大島つむぎ園遊会(鹿児島) 九州経済産業局局長賞受賞(グランプリ)、
鹿児島商工会議所会頭賞受賞
全日本きもの振興会会長賞受賞、鹿児島商工会議所会頭賞受賞
鹿児島県特産品協会理事長賞受賞
東京織物卸商業組合理事長賞、鹿児島県特産品協会理事長賞
鹿児島商工会議所会頭賞、東京織物卸商業組合理事長賞
鹿児島商工会議所会頭賞、鹿児島市長賞
鹿児島商工会議所会頭賞